出産後のママの体は、ホルモンバランスの変化や育児による疲労などで、非常にデリケートな状態にあります。髪や頭皮も例外ではなく、抜け毛が増えたり、乾燥しやすくなったり、敏感になったりすることがあります。この時期のヘアケアは、ダメージを最小限に抑え、健やかな髪の回復をサポートするために、「優しさ」を第一に考えることが大切です。まず、「シャンプー選び」です。妊娠前と同じものを使っている方も多いかもしれませんが、産後のデリケートな頭皮には刺激が強すぎる場合があります。洗浄力がマイルドな「アミノ酸系」や「ベタイン系」のシャンプーや、無添加・低刺激性のシャンプーを選ぶのがおすすめです。保湿成分が配合されているものも良いでしょう。「洗い方」も優しく。熱すぎるお湯は頭皮の乾燥を招くので、ぬるま湯(38度程度)で。シャンプーはよく泡立て、指の腹で頭皮をマッサージするように洗いましょう。ゴシゴシ擦るのはNGです。すすぎは時間をかけて丁寧に、シャンプー剤が残らないように気をつけましょう。「トリートメント」も活用しましょう。産後の髪はパサつきやすいこともあります。髪のダメージを補修し、潤いを与えるトリートメントを、毛先中心になじませます。頭皮にはつけないように注意し、しっかりとすすぎましょう。「ドライヤー」のかけ方も優しく。濡れた髪は傷みやすいので、タオルでゴシゴシ擦らず、優しく押さえるように水分を取ります。ドライヤーは髪から離し、同じ場所に熱風を当て続けないように注意しながら、根元から乾かします。低温モードや冷風を活用するのも良いでしょう。「ブラッシング」も、無理な力を加えず、毛先から優しくとかしましょう。静電気の起きにくい天然毛のブラシなどもおすすめです。「ヘアスタイル」も、髪や頭皮に負担の少ないものを選びましょう。きつく結びすぎたり、長時間同じ分け目にしたりするのは避けましょう。パーマやカラーリングは、頭皮や髪への負担が大きいため、産後の抜け毛が落ち着くまでは控えるか、美容師さんとよく相談し、低刺激な薬剤を選んでもらうなどの配慮が必要です。産後の大変な時期ですが、少しだけ自分の髪と頭皮をいたわる時間を持つことが、抜け毛の悩みを乗り越え、美しい髪を取り戻すための助けとなるはずです。
- 前兆を感じたら専門医へ相談すべき理由
- メリットだけじゃない?テストステロン値が高いリスク