抜け毛の変化と並んで、AGA（男性型脱毛症）の初期段階で見られる重要な「前兆」が、「髪質の変化」です。以前と比べて髪の毛の状態が変わってきたと感じる場合は、注意が必要です。特に、「ハリやコシの低下」そして「髪の毛が細くなる（細毛化）」といった変化は、AGAが進行し始めているサインである可能性があります。若い頃は髪に弾力があり、スタイリングもしやすかったのに、最近なんだか髪全体が元気がなく、ぺたっとしてしまう。手で触ってみても、以前のようなしっかりとした感触がなく、柔らかく頼りなくなったように感じる。このような「ハリ・コシの低下」は、髪の内部構造が弱くなっていることを示唆しています。AGAによってヘアサイクルの成長期が短縮されると、髪の毛は十分に成熟する前に成長を終えてしまうため、内部のタンパク質密度が低下し、ハリやコシが失われやすくなるのです。また、鏡で自分の髪の毛、特に生え際や頭頂部の毛をよく観察してみてください。他の部分と比べて、明らかに細くなっている毛が増えていませんか？ 全体的に髪のボリュームが減ったように感じるのは、実際に本数が減っただけでなく、一本一本の髪が細くなっている（細毛化）ことも大きな原因です。「髪が細くなった」と感じる場合、それはAGAによる軟毛化が進行している典型的な兆候かもしれません。さらに、「ツヤが失われ、パサつきやすくなった」という変化も、髪の健康状態が悪化しているサインです。キューティクルのダメージなどが考えられます。これらの髪質の変化は、単なる加齢によるものと片付けてしまいがちですが、AGAの前兆である可能性も十分にあります。特に、抜け毛の増加や、特定の部位の薄毛感と同時にこれらの変化を感じる場合は、より注意が必要です。髪は体からのサインを発しています。その微妙な変化に気づき、早めに対策を考えることが大切です。