抜け毛から始まるAGA全記録

2024年8月
  • 薄毛自体を治す?トリートメントの効果の誤解

    円形脱毛症

    薄毛や抜け毛に悩み始めると、藁にもすがる思いで様々なヘアケア製品に期待を寄せてしまうものです。「ダメージケアに良いなら、薄毛にも効くのでは?」と、トリートメントに発毛効果や薄毛改善効果を期待してしまう方もいるかもしれません。しかし、ここで明確にしておかなければならないのは、一般的なヘアトリートメントは、基本的に「薄毛自体を治す」効果はない、ということです。トリートメントの主な役割は、あくまで「既存の髪の毛」のダメージを補修し、コンディションを整えることにあります。髪の内部に栄養を補給したり、表面のキューティクルを整えたりすることで、手触りを良くし、ツヤを与え、切れ毛や枝毛を防ぐ効果は期待できます。しかし、髪の毛を生み出す「毛根」や、髪の成長サイクルである「ヘアサイクル」に直接働きかけ、新しい髪の毛を生やしたり(発毛)、AGA(男性型脱毛症)のようにホルモンなどが原因で起こる薄毛の進行を抑制したりする効果は、通常のヘアトリートメントにはありません。トリートメントは、化粧品や医薬部外品に分類されるものがほとんどであり、発毛効果が医学的に認められている「医薬品」である発毛剤(ミノキシジル配合など)とは、その目的も作用機序も全く異なります。「トリートメントを使えば髪が生える」「薄毛が治る」といった考えは誤解であり、過度な期待は禁物です。ただし、後述するように、トリートメントで髪の状態を良く見せることや、頭皮環境を整えるタイプのトリートメントが間接的に良い影響を与える可能性はあります。まずは、トリートメントの本来の役割と限界を正しく理解することが大切です。