これまで髪に良い食べ物について解説してきましたが、反対に、髪の健康を損ね、抜け毛を招く可能性がある「髪に悪い食べ物」も存在します。完全に避けるのは難しいとしても、どのような食品が髪に悪影響を与える可能性があるのかを知っておくことは、抜け毛予防のために重要です。まず、最も注意したいのが脂質の過剰摂取です。特に動物性脂肪や飽和脂肪酸を多く含む肉類の脂身、バター、ラード、揚げ物、加工食品などに偏った食事は、血液をドロドロにさせ、頭皮の血行不良を招く可能性があります。頭皮への血行が悪くなると、髪の成長に必要な酸素や栄養素が毛根に十分に届かなくなり、抜け毛の原因となります。また、脂質の過剰摂取は頭皮の皮脂分泌を過剰にし、毛穴詰まりや炎症を引き起こす可能性も指摘されています。次に、糖分の過剰摂取です。ケーキ、お菓子、清涼飲料水などに含まれる精製された糖質を大量に摂取すると、血糖値が急上昇し、体に負担をかけます。糖分の過剰摂取は、AGEs(終末糖化産物)という老化物質を生成しやすくし、頭皮のコラーゲンなどを劣化させる可能性も考えられています。また、ビタミンB群の消費を増やすため、髪の成長に必要な栄養素が不足しやすくなるという指摘もあります。さらに、塩分の過剰摂取も注意が必要です。塩分を摂りすぎると、体内の水分バランスが崩れ、血圧が上昇し、血管に負担をかける可能性があります。これも頭皮の血行不良に繋がり、抜け毛の原因となる可能性があります。加工食品やインスタント食品、外食には塩分が多く含まれていることが多いので、意識して控えることが大切です。極端な食事制限による栄養不足も、髪に最も悪い影響を与える要因の一つです。髪に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルなどが極端に不足すると、体は生命維持に必要な臓器に栄養を優先的に回すため、髪への栄養供給がストップし、短期間で大量の抜け毛を引き起こすことがあります。無理なダイエットは絶対に避けましょう。アルコールの過剰摂取も髪に悪影響を与えます。アルコールを分解する過程で髪に必要な亜鉛やビタミンB群が消費されたり、肝臓に負担をかけたりすることで、栄養素の吸収や利用が妨げられる可能性があります。また、睡眠の質を低下させることも、抜け毛の原因となり得ます。適量を楽しむ分には問題ありませんが、飲みすぎには注意が必要です。
髪に悪い食べ物抜け毛を招くリスク